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国内で先駆けて世界レベルのSUPインストラクターを育成!

ACA SUPインストラクター 資格ワークショップ開催レポート

 

リバーSUPの醍醐味をより多くの人に広めるため、ACA(アメリカカヌー協会)より講師を招いてグローバルスタンダードのインストラクターを養成するワークショップを4月23日より5日間、多摩川上流の御岳にて開催した。

SUPの基本を教えることのできるLevel1と2は3日間のワークショップとテスト。リバーSUPのインストラクションをメインに行うLevel3は2日間。合計5日間の頭と体をフルに使うワークショップに全国からリバーSUPインストラクター/リバーガイドの強者8人が集合した。

 

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コロラドから今回のワークショップのために来日したチャーリーマッカーサー氏

 

ACAとは1880年に設立された歴史のある非営利組織で、カヌー、カヤック、SUP、ラフティング、レスキューなどパドリングスポーツ全般の普及活動をし、インストラクター養成、イベント開催、環境保全など幅広い活動している団体。長い歴史を通して蓄積されたノウハウは常にウォーターマンたちによりアップデートされており、インストラクター養成ワークショップではそのノウハウをもとに「どう考え、どう行動し、どう伝えるか?」を参加者たちがディスカッションすることに重点が置かれる。

写真は、ACA講師のチャーリーマッカーサー。生粋のウォーターマンでスキー/カヌー/サーフィン/SUPにおいてインストラクターを務め川、海、山などのフィールドでの知識、経験が豊富。SUP/リバーSUPのパイオニアの一人でもあるチャーリー氏の指導スタイルはとにかく面白い。ACAインストラクターになるためには厳しい基準をクリアしなければいけないが常にユーモアを交えたトークなので笑いが絶えなくあっという間に5日間が過ぎる。参加者に「常に考えて、行動し、答えを見つけ、それをわかりやすく説明する」ことを要求するので頭と体をフル回転させる5日間となる。

 

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「正解や答えを教えるので覚えてください」といういわゆる日本のワークショップや資格テストとは違い、徹底して考え、ディスカッションし、どう人に伝えるかを考える本来の意味でのワークショップ。参加者から質問が出るたびに、それをみんなで吟味しながらディスカッションしていくので参加者全員が受動的ではなく能動的になる。

 

 

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ACAインストラクターにはパドリング技術や安全管理、グループマネジメントに加えてプレゼンテーションスキルも高いレベルで要求され、参加者全員に常にプレゼンの機会が与えられる。SUPの歴史、ギアに関して、危険性に関して、、いろんなことを全員で発表します。

発表するだけではなくそれがきちんと伝わったか?を確認しながら、人のタイプによって伝え方を変える、簡潔な言葉でまとめる、何よりも「楽しさ」を伝える工夫をする、などSUPに限らず通常のビジネスやコミニケーションなど今後の人生で役立つようなスキルも磨かれる。

自分ができることと人に教えることは全く違う。ここに集まったインストラクター達は既に色々なことができるのは当たり前、それをどうデモンストレーションして解説して伝えていくか?などをディスカッションを通してスキルを磨いていく。

普段自分たちが何気なくしている数々のパドリングテクニック、例えば「スイープパドル」、いざそれをきちんと理論立てて人にデモンストレーションしながら教えるって結構難しいものです。

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実際のレッスンをシュミレーションし、参加者がインストラクター役を交代で勤めるロールプレイ形式で実技は行われる。生徒を退屈させずに集中させるインストラクション、楽しませ方、伝え方、学ぶことに対するありとあらゆる障害の取り除き方、インストラクターがいるべきポジショニングなどディスカッションを通して浮き彫りにさせていく。

見て理解する生徒、とにかく体を動かしたい生徒、理屈が苦手で感覚的な生徒、、いろんなタイプに対応できるスキルが養われる。

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高畑Yacuがインストラクター役を務め、フレンドリーロックとアンフレンドリーロックの説明を身近な小さい岩を使って説明しているところをチェックするチャーリーさん。リバーで初めてパドルする生徒達に向けて何をどう伝えるか?流水独特の面白さや危険性を参加者が交代でインストラクター役/生徒役を務めながら実技が行われる。この生徒役になり生徒の視点でインストラクターを見ることも非常に役にたつと思います。

 

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「日本にもACAインストラクターを誕生させたい」

日本で開催されるのは実は2回目、初回は2年前にCABBOライダー高畑Yacu将之が日本で初めてACAを招いて開催された。その時は高畑Yacuはオーガナイザーであったが今回は参加者として受講し資格テストも受けた。そして日本初のレベル4インストラクターに見事合格、ACAワークショップで得たスキルや知識を武器にさらに日本でのリバーSUP普及に情熱を注ぐことでしょう。

 

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最終日の試験の後の打ち上げ!資格を取得できたかどうかよりもこの5日間を仲間とシェアできるのが最大の宝物となる。

みなさん5日間お疲れ様でした!

 

 

ACA SUP Instructor Certification Course Level 1~3

2018/4/23-4/27開催 @御岳

講師:ACA 認定官 チャーリーマッカーサー

主催:CABBO  協力:リバーベース HALAU

不定期で今後も開催する予定です、参加にご興味がある方は本ウェブサイトの「お問い合わせ」からご連絡をいただければ決まり次第ご案内いたします。

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国内ACA リバーSUPインストラクター資格取得者(2015年初回認定も含む)

LEVEL 3

三宅毅(リバーSUP協会理事長)

佐々木ランギ弘道(SUGGOI STYLE)

藤村育三(CABBO  / リバーベース HALAU)

工藤晶(マウカ アウトドア)

松原良輔(株式会社ハスコ・エンタープライズ)

福島格(マウカ アウトドア)

山田良治(株式会社フレンズ)

加藤康徳(グランデックス)

 

LEVEL4

高畑Yacu将之(リバーベースHALAU / CABBO)

 

 

 

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参加者達のリアルな声コーナー!

今回もいろんな川からガイドやインストラクター達が参加し内容の超濃い5日間を過ごしていた。参加者のリアルなコメントを紹介します。参加者それぞれの動機やモチベーションがありますが、特に印象に残ったのは自己紹介の時の石川さんの動機の発表「今後増えていくシニアの人たちにもウォータースポーツやリバーの魅力を伝えていきたい、そのために年齢の近い僕がお手本となり楽しんでいる姿を見せることが大切」。ACAインストラクター達が全国で幅広い層にリバーSUPの魅力を広めていくことでしょう!

 

 

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福島イタルさんのコメント

「この5日間は本当に学びの多い充実した日々で本物の財産になりました。

ティーチングスキル、ライディングスキル、この内容をまとめてシェアするスキル。

この3つをバランスよく習得できるワークショップの内容がすごい!

自分に何が出来て、足りてないところをこれから補わなきゃならないことが明確になったところがすっきりして気持ちが良かったです。

多方面からアプローチして自分の事を知り、それをみんなでシェアして今後のSUPに活かせる過程を知る、そんな場だったと思います。」

 

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山田良治さんのコメント

「今、自分がぶち当たっている壁を乗り越えるために、まさに全てが重なる内容でした。

参加する皆さんと一緒に合宿状態であった事、自分にとって長いようで一瞬にして終わってしまったかのような内容の深い財産となりました。

聞いて見て感じたことに心から向かいあい真剣に考えるという基本的なことを改めて学びました。何に対しても過信せず、もしそうなったらまた基本に帰りながら今後も楽しく!精進していきます!」

 

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石川政彦さん(有限会社イシケンスポーツ代表取締役)のコメント

*注意:怖い人に見えますが優しい方です。笑

 

「ヤクさん、レベル4おめでとうございます。人の事でこれほど嬉しかった事は久しくありませんでした。同じ考査を受ける側での高度な技術を見れて学べた贅沢は忘れられません。
育三さん、このチャンスを設けてくれて本当にありがとうございました。あなたは総合的なスーパーマンですね。
MVPのリサさん、仕事に対する柔らかくも真剣勝負の緊張感はきっちりと伝わりました。 本当に助かりました。
鋭い着眼点・自信を持った質問の発射ができる良輔さん
初めて会った瞬間から最後まで真似のできない唯一無二の笑顔なイタルさん
ユーモアな気遣いでモチベーションを保ってくれるヤマさん
優しい笑顔と心遣いで落ち着かせてくれるやすヤスさん
キョトンと無表情で突然、気の利いたプレゼンの前説が出来るアキラさん
仕事の都合で仕方なかったけど、もうちょい一緒に居たかった寡黙で実直に行動するダイスケさん
俺と同世代なのに、柔軟に全体を隈なく見渡して、的確に鋭くもユーモラスを交えて伝えられるマスター チャーリーさん 素晴らしかった。真似できるように頑張りたい。
どれも自分が持っていないものを持ってる真面目で前向きな人達とすごせた5日間が印象的でした。この感情的な出会いはスキルの吸収に大いに影響し頑張れました。人って大事な要素ですね。」
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高畑Yacu将之さんのコメント

「今後の目標としてはACAの認定官を目指そうと思う

皆んな凄く良い5日間を過ごせたと喜んでいた。本当にありがとう!
こういう状態に受講生を導けるチャーリーみたいな存在になりたいと心から思った。
指導のクオリティーを上げていかなきゃ!
チャーリーのワークショップみたいな、参加者が力を合わせて本気になれるクオリティーの指導を出来るようになって、僕たち自身の力で日本のリバーSUPを引き上げていきたい。

今回思ったんだけど、皆んなもっともっと楽しみ方の幅を求めてる。
その欲求を満たしたい!」

 

 

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通訳として参加した北林リサさんのコメント

「Safetyの説明をしている時のお話。PFDの1-5番の種類や特徴について説明したあと 「でもね、みんな変だと思わない?」って。どんどんPFD自体のクオリティも上がって、 使い方も改善されている中で 「この状況でまだこの番号を使用するのが1番BESTだと思う? 」って。 みんなの答えはNO。もちろんCharlieさんの答えもNO。アメリカに帰ったらACAにレポートして、 教科書の内容を更新するように伝える。って言ってました。

日常生活をする中で、何気なく守っているルール。 でも本当の意味でWhyを考えて、 時にはルールそのものも改善していく。当たり前の事ですが、 自分には最近すっかり抜けてしまっていた感覚で ハッとさせられました。」

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