CABBO ユーザーのリアルな「パドルのあるライフスタイル」紹介 vol.1
“A portrait of the paddler as a middle aged man”
まずこのタイトル見てジェイムズ・ジョイスを連想したあなた!最高!なんのこっちゃって感じでしょうが、、今回の企画では、リアルなパドラーの目を通して「パドルのあるライフスタイル」を紹介していきます。SUPとの出会い、川に魅了されたきっかけ、最近気になるもの、仕事とのバランス、、、などなど根掘り葉堀りインタビュー。
第一弾は、村中浩二さん(通称ムっさん:以下本文ムっさん)少年の心と笑顔を持った49歳。多摩川上流御岳にあるリバーベースHALAUを拠点にSUP歴(=リバーSUP歴)は4年目、職業は映像制作、面倒見がよく仲間のパドラーの間では「頼れるアニキ」的存在。そんな彼に色々とお話を伺いました。
きっかけは「暇つぶし」笑
「SUPを始めたきっかけはなんですか?」
「SUPと出会ったきっかけは、2015年3月の終わりに所用で行った高知県四万十川での暇つぶしにSUPというものを発見。その存在はなんとなく知ってたので早速挑戦。そしたらなんとこれがめちゃくちゃ面白いではないか!そこで関東地方でも出来ますかと聞いたところ(群馬県あたりを想像してた)、東京奥多摩の御岳という所を紹介された。ググってみたらリバーSUP第一人者の高畑将之さんのリバーべースHalauがトップヒット。迷わずそこに飛び込んでいきなりマンツーマンのセッション。楽しすぎて笑いが止まらず、速攻でギア一式を揃えて御岳に通いまくりました」
当時マイナーだったSUPの中でもさらにマイナーなリバーSUP、さらに一番ハードコアな高畑YACU選手に一直線に辿り着くあたりがもうムっさんの引きの強さを語ってますね笑。
規格外な御岳の住人たちとの出会い、気がついたらパプアのジャングルにいた笑
「SUPをやる前は何かウォータースポーツってやってました?」
「それまで遊ぶといえば海。へたっぴながらサーフィンをやってました。そこへ180度違う”山”という環境に通うと何もかもが新鮮。御岳という土地は都心から電車で約90分。駅おりてにすぐに川があってカヌーやカヤックを漕いでいる。河原の岩岩ではボルダリングやMTBまでやってる。アウトドアのポテンシャルは限りない。いちばん驚くのがそこにいる人たちが今までに会ったことのない規格外な人だらけなこと。カヌーカヤックのオリンピアンや日本代表選手はそこら中にいるし、アドベンチャーレーサーやエベレスト登頂者に実際会うことになるなんて思ってもみなかった。またそこで出会ったパプアニューギニア観光大使には二度もパプアニューギニアヘ連れて行ってもらった。パプアの海でSUPを漕いでる自分やSUPを担いでジャングルを歩く自分を誰が想像できただろう。」
フレンドリーでウェルカムなリバーカルチャー
「ムっさんにとっての川の魅力ってなんですか?」
「川の魅力は、なんといってもめっちゃフレンドリーなリバーマンたちのデカい笑い声。川2年生の時に川の先輩に日本各地のいろんな川に連れて行ってもらった。どこの川でもみなさん気さくにウエルカムしてくれてカルチャーショックを受けた。川はひとりで遊ぶのは危険です。だから初対面の人であろうと何であろうとみんなで助け合わないといけません。人見知りなんてしていられない。
私はSUPというもの自体をリバーSUPから入ったので、海SUPのことはよくわかりません。だからSUPをやっているというより川で遊んでいるという側面の方が強いです。SUPの技術を学ぶことよりも”川”のことを知る方が大事。それがわかんないと川の流れにも乗れません。
何も力をいれずパドルに頼らず流れに乗った時の快感は病みつきになります。川の流れと私のやりたいことがばっちり合ったその瞬間が至福のときです。」
サードプレイスがリバー。素敵!
「仕事、家庭、パドルライフのバランスってどんな感じです?」
「昔から仕事と遊びは別々な人でした。どうも一緒に出来ない。仕事で遊べない。妻の趣味はウルトラマラソン。川には誘わないし、向こうもあまり興味はない。夫婦が同じ趣味でうまくやっているカップルもいるみたいですが、我が家はそれぞれのサードプレイスがあった方がうまくいく。遊びでお互いに気を使いたくない。「亭主元気で留守がいい」っていうやつです。」
サードプレイスがリバーというムっさんは、日本中の川を精力的に周りSUPに限らず色々な乗り物で満喫している。真摯な姿勢で遊んでいる人は仕事もできるし家庭とのバランスもきちんと取れるのだろう。
地球を感じるリバーサーフィン!?
「そんなムっさんが最近ハマってる川やポイント、遊びとかってあります?」
「最近もっぱらハマってるのが、リバーサーフィン。『再現の追求 × 反復 = 中毒』リバーサーフィンの何がおもしろいのかを考えた結果がこの方程式。川にはある程度一定の波がそこにあります。海サーフィンみたいに波待ちする必要がない。だから連続して何回もトライ&エラーを繰り返せます。
海では数少ないチャンスの波でたまたま出来たターンやなんかで一喜一憂してたけど、川ではすぐにトライ出来るのでさっき出来たレールワークをもう一度確実に再現したくなります。今のはなぜ出来たんだろうとその感覚を忘れぬうちに再トライ。自分の意思通り出来るまで何度でもやり続ける。それが出来たら次は違う方法でやってみる。しっくりこなければまた別の方法を試行錯誤。
川ではそれらを間髪入れず何度も何度も出来るので無限ループにハマります。気がつけば両脚に乳酸が溜まりまくって悲鳴をあげている。でも止めない、、、。これはもう完全に中毒症状です。リバーサーフィンは川の上流に向かって流れに逆らって一つのポイントにとどまってやります。だから下から突き上げる波の強さをもろに感じます。まさに地球を感じるのです。仕事中に不意にそれを思い出して感じたくなります。禁断症状が始まるのです。」
もう完全に立派なリバージャンキーですね笑。リバーサーフィンした人は共通の中毒症状が見られるようになりますね。
「お気に入りのCABBO製品は?」
「CABBO製品でいちばん好きなのは、パドルパンツ。着脱が楽!これに尽きる!!カーゴポケットもよい。いつもここに水を仕込んでおきます。デザイナーもリバー仲間だし、製作者も御岳~羽田 多摩川80キロを一緒に漕いだ仲間。だから顔の見える生産農家じゃないけど製品に愛着がわく。安心です」
最後にリバー SUPやリバースポーツに興味を持ってる人にメッセージを
日本のリバーSUPは始まったばかりのまだまだ未熟なスポーツ。まさに今みんなで作り上げている真っ最中です。その発展段階を目撃できること、それを仲間と一緒につくりあげているというダイナミズムも感じられてとてもワクワクしています。そんなスポーツあまりない。これに出会えてとてもラッキーです。
今われわれのベースでは20~30代の若いリバーSUPパドラーが不足しています。やってるのはなぜか女性とオッサンばっかり。若い男子パドラー大募集中です。みんな同じスタートライン。今ならすぐにヒーローになれる。どうですか?若い男子諸君たち、ぜひ The future of River SUP in JAPAN になってください。今がチャンス!
ムっさん、色々とありがとうございました!今後もCABBOのブランドのテーマである冒険心を持ったパドラーを紹介していきますのでお楽しみに!
Inspire your adventure CABBO
インタビューアー:Ikuzo Fujimura